
憧れて始まったパリ生活。
でもそこで私を待っていたのは、想像以上の「言葉の壁」と「文化の違い」でした。
免税店では英語とフランス語の列が分かれ、フランス語を話せるかどうかで対応が変わる現実に衝撃を受けました。
アイスクリーム店では列に割り込まれ、勇気を出して英語で伝えても無視される――「言葉が届かない孤独」を痛感した瞬間でした。
そして一番忘れられない出来事は、母がパリに遊びに来た時のこと。
地下鉄でスリに遭い、警察で説明しようとしてもフランス語が出てこない。悔しさと無力感で胸がいっぱいになりました。
それでも、すべてが辛い思い出ばかりではありません。
バスで困っていた時、拙いフランス語を一生懸命理解してくれたおばさま。
降りる場所まで一緒に来てくれて、最後に頬にキスをしてくれた温かさ。
その瞬間、「文化の違い」は怖いものではなく、新しい価値観に触れるチャンスなのだと気づきました。
海外生活は、孤独も不安もある。
でもその一つひとつが、自分の強さに変わっていく。
カルチャーショックをなくそうとするのではなく、
「面白いかも」「ちょっと真似してみよう」
そんな柔らかい心で向き合うことが、海外生活を楽しむコツなのかもしれません。
Noriko
